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百年前の留学記
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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天気晴朗、甚だ清涼なり。そんな読後感。
これが日露戦争後の日本人のメンタリティなのか、それとも槙山栄次なる男特有のキャラクターなのか。臆せず驕らずとにかく自然体な徒然日記。西洋見聞録にありがちな「見るものすべてに感動!」的予定調和に終始しないところがこの本の面白処で、やれあの亜米利加人は滑稽だ、それこちらの露西亜人は無愛想だ、ってもうそれは言いたい放題。自由なんである。「留学記」というより「船上の人間観察記」と読んでもいいかもしれない。あるいは身辺雑記? だって、酒に酔ったの、腹がへったの、お腹痛いだのって槙山センセイ、独逸人とビール呑みすぎだから!! それにしても、この時代にしてこのヌケ感。いやむしろ、このころまでなのかもしれない。こんなに日本人がのびのびとしていられたのは。実に愛らしき日本人との、100年越しの邂逅。本がこの世からなくならない理由を再確認できる幸福。久しぶりに、買う意味のある本に出会ったような気がする。追。口絵がまたいい。とりわけ「悪友から?」のキャプションのついた絵葉書が洒落ていて。
新風舎
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